「センチメントは止まらない。」
その時はわからなくても、後でわかることがある。
というより、僕たちは後にならなければ何もわからない、
ポンコツないきものだと思ったりする。
そしてそれを後悔と呼んだり、思い出と呼んだり、
あるいは青春と呼んだりする。
勝手な話だ。
こうした僕の一連のセンチメンタルが、
甘酸っぱいかと言われれば、そうでもない。
苦いのとも違う気がする。
こんな、ドラマも何もない、ありふれた小さなことが、
僕にとっては例えようもなく美しい。
けだし僕の中身は、実に単純で平凡な人間讃歌である。
誰が何をどう言おうと絶対に歪まない、
でも最初からちょっとだけ歪んでいる、
手放しの人間讃歌である。