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7:2020.6.28 (20:21)

「僕はただ知りたかっただけ。」


一休さんのどちて坊やのように「何故?」を連発し、嫌われた。だから僕は先に自分の話をする癖がついた。
それはそれでウザい。

僕は自分が退屈な人間だとよく知っている。
だから人を知りたがる。

9:2020.6.27 (11:56)

「神童くん。」


「俺、昔は神童でさー」が口癖の神童くんに元から友達はいないが、「大人になると友達できねえー」を繰り返し、僕たちは黙り込むのだった。

思春期をサボると大体こうなる。
20代でしなかったことは30代でも40代でも出来はしない。

12:2020.6.26 (11:12)

トオイヒビ「美術室左奥窓際。」


コツコツと足音がして胸がときめくが、
たいてい来るのは美術部顧問の先生。

先生がにやにやしながら「マキタかと思た?」と言う。
何やこのおばはん帰れ、と僕は心の中で毒づく。

そんな小さなことだけ覚えてる。

15:2020.6.24 (23:57)

「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」


僕の有するあらゆる言語の知識を持ってしても何語だかさっぱりわからないんだ。

納豆から突然変異で生まれたんじゃないのかとの疑いが強まる。一族みな同じ顔だし。