2024.4.1
2020年9月68P
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「一人では気づけない。」
どう努力してどう勉強してどう検索しても、
自分ひとりでは絶対に気づくことが出来ないモノはあります。
遅かれ早かれ、それと対峙しなければならない時は来ますので、
後は時期の問題です。
最近はなんでもキャラにしてしまうので、
子供じみてるとか、オタクだとか自分はクズだとか、そんなものも
単なる自分を飾る修飾子以外の意味を持たないのですが、
自分はクズだと自分から言う君は、
自分が思っているよりももっとクズなんですよ。
いずれどこかでそれに気がついて傷つくんです。
気づかなければ人が気づかせてくれます。
そう言われるとムカッとしますか?
じゃあやっぱりクズじゃないですか。
歳くうと謝るのってものすごく難しいのです。
何故なら、歳くえばくうほど、
相手の方が自分よりも自分を見透かしているからです。
「豊作と卒業アルバム。」
卒業アルバムなんて卒業してから一度も開いたことがない。
「学生生活」自体には何も楽しい思い出がない。
それでも遥か忘却の彼方に消え去ろうとしている美術部や
あの薄汚いねずみ色の校舎のことを、
もう一度ちゃんと描いておきたいと思って送ってもらった。
新米の炊けるよい香りがする。
クラス写真以外一枚も自分が写っていない卒業アルバムを見ながら、
漬物と干物で新米をもそもそと食べる。
「さあ正解を考えよう。」
理解してくれ、わかってくれ、と
相手に対して不満に思う時、
僕は絶対に相手のことを考えていないわけで。
高校生のつきあいなんて
恋愛というより気の迷いに近い程度のものだけれど、
自分はなんという都合のいいことばかり考えているのだ、と
反省する時も自分を中心に考えている。
さあ、この後どんな行動をとれば正解だったか。
僕は確実に不正解を選ぶので答えることは出来ない。