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2:2020.9.23 (17:57)

「人間だけが描くに値する。」

人間を描きたいと高校からずっと思っている。
どういう絵柄で描くかはその時の気分によるだけで、
人間の本質とはあまり関係ない。

僕は作家でも絵描きでもないので、
絵に個性も特徴も必要ない。
技術も求めてないので絵の勉強はしない。

ただ、同じテーマを求めて油絵を描いていた青年の頃と違って、
マンガは一度に色んな人間の姿を描けて便利だなあと思った。

刻々と変化する、一瞬ですら一定でない
実に不安定な存在である人間を描いていると、
どこかしら僕はほっと安心する。

3:2020.9.22 (22:20)

「理由。」

前後もなくてこれだけだと想像するしかないと思いますが、
どうして先輩は僕に言わなかったんだと思います?

実はちょっと先輩も気があった、
僕を傷つけないように気を遣った、
自分だけ幸せになるのが後ろめたかった、

マンガならそんなバカげた都合のよい話もあるかもしれませんが、

実際のところは、
僕がまた勝手に思い込んで、勝手に傷ついて、
ポエム書いたりべらべら人にしゃべったりするのが
心から迷惑で鬱陶しかったからですよ。

好きってねえ、
はたから見れば実に醜いものです。

だからちゃんと自分で目を覚まさないと
結局つらいのは自分です。

4:2020.9.22 (16:06)

「夜のうた。」

どうしてこう、人間てうまくいかないんだろう、
とずっと思っていたのです。

ビクビクしていても、堂々としていても、
たくさん話しても、押し黙っていても、
結局最後は噛み合わない。

かなしい。

結局それが常に人の顔色をみて行動している
自分自身に問題があったのだと気づくまで、

僕は心のどこかで僕は悪くない、君が悪い、
と思っていたのです。

かなしいとかさびしいとか、
そんな言葉で
君を追い詰めていたのです。

5:2020.9.21 (13:13)

「ちがい。」

自分が「本当はこうしてほしかった」という
さみしい気持ちでそれを人にしてあげても、
大抵自分勝手で押し付けがましい善意になります。

人に優しくしてもらったことがなければ、
人に優しくすることはできないのだと僕は思います。

そう言うと、
じゃあそんな経験のない自分はどうしたらいいんですか、
だめなんですか、と訊かれます。

なんて答えて欲しいんですか。
大丈夫だよ、これからいいことだってある、
なんて僕は絶対言いませんよ。

わかりません、と答えます。
それは君次第です。

6:2020.9.21 (8:43)

「そして裏垢で死ねと叫ぶ。」

もちろん話なんか最初から合うとは思ってないわけで、
人間に共通する普遍的な暗部をついて、それに沿って
話を合わせていく、というのが僕の距離の近づき方なのですが、

なんかこう、単純なところは単純すぎ、
警戒するところは警戒しすぎで、
若干成長したAIと話してるような違和感があった。

確かにこれだと人を好きにならないのも何となく理解できる。
何かがあって好きになれないのではなく、
好きになる能力がそもそもまだ生まれていないのだ。

いよいよもうおじさんは雑談さえ許されないんだろうか。

7:2020.9.20 (23:03)

トオイヒビ「ラスボスの木。」

僕たちの高校の、一番人通りのない裏側に、
奇怪な形の巨大な木がありました。

僕はそれを「ラスボスの木」と呼んで、
人に見られたくない時の
待ち合せ場所によく使っていました。

授業中、小さな付箋に「ラスボス」と書いて
お互いの教科書に貼りつけたりね。

夕暮れ。
誰もいない校舎裏のラスボスの木の前で
一人ぼんやり立っているマキタは

勇者のようでもあり、

迷子のようでもありました。

8:2020.9.20 (4:31)

「温度差。」

僕はひどく年齢を気にします。
高校生なら許せるが、それ以上なら許せない、
というような頭の固い価値観をたくさんもっています。

普段そんなものは外に出しません。
面倒になるだけなので。

でも心の中では冷えています。

いつまでも「高校時代のトラウマがトラウマが」、と
自分で自分を復活させる勇気を持たない人間を見ると
頭に来るのです。

そして自分と同じような、そんなタイプの人間を見て、
腹を立てるどころか仲間意識を抱く、

僕が最も許せないのは、そういうのです。

9:2020.9.19 (23:11)

「田舎の住人。」

今は都心で2部屋しかないところに家内ちゃんと住んでいる。
やっぱり距離が近いので、うむむ、となる時もあった。

田舎の我が家は会わないでおこうと思えば
一日誰にも会わないで住む程度の人口密度が保たれ、
ある意味、鍵のかかる部屋が一つもなくても、
プライバシーが遵守されていたように思う。

ひっそり死んでても絶対誰も気づかないと思う。
だから僕はうちで自殺したいと思ったことはない。

10:2020.9.19 (14:45)

「僕の絵オフ。」

どんな人間がどんなかわいい絵を描こうとも、
僕にとって一番「かわいい」のは、
男であろうが女であろうが

目の前にいる人間そのもの

であり、
それ以外に価値はない。

僕が常に自分を語るのは、
人に自分を語らせるための前置きでもある。

12:2020.9.18 (0:42)

「ひかるの話。」

僕の作った駆け込み寺は、人生相談の場所ではない。
僕の純粋な好奇心から発生した、
肯定も否定もないただの場所だ。

僕は空気を読んで「そうだね」とか「つらかったね」などと
言ったりはしない。

「死にたくはない、消えたい。」

これは今でも僕にはピンと来ない。
でもひかるは僕の前で正直に自分を語った。

13:2020.9.17 (15:29)

「能力者。」

家内ちゃんは元々マンション暮らしなので、
大量に排出されるゴミの片付け方に熟知している。

一方僕はいらないものは全て広い庭で燃やすだけの
田舎出身なので、ゴミを整理するという感覚がない。

じゃあ家内ちゃんがやればいいと思うんだが、
家内ちゃんの言い分としては
「部屋が狭くて気分悪いのは夫だから夫が片付けるべき」
という。

家内ちゃんは箱に囲まれているのが安心なのである。

なんと上手くいかないことだろう。
それが面白いわけなんだが。結婚生活は。

14:2020.9.16 (22:03)

「居場所。」

「今はネットがあるから誰かと繋がれるしさみしくない」

は10年ほど前によく聞いた言葉だ。
僕はそれを嘘だと思った。
そして今でも嘘だと思っている。

僕たちは何ともつながっていない。

個人主義は欧米のように、
僕たちには冷酷に見えるほどの自立を前提として成立する。

僕たちの個人主義はただのわがままと孤立だ。

あぶれたマイノリティを理解することは大事かもしれないが、
その前に僕たちはきちんと人と繋がり、
そして決別しなければならない。

15:2020.9.16 (0:51)

「オータニ。」

全く時間を測って描く、みたいなアカデミックなことは
やらなくなりましたが、
集中して何かをやるにはいいかもしれませんね。
久しぶりにワンドロ(1時間ドローイング)をやってみました。

ちなみに1時間集中力は普段絶対もちません。
2分くらいですね。大体。

16:2020.9.15 (20:35)

「夫さんは心配症。」

僕はまあクヨクヨと気に病むたちなので、
思わせぶりな状態が続くとおかしくなってしまいます。

昔、「お父さんは心配症」というマンガがありましたが、
笑って読み飛ばせない程度には、あんな感じです。

家内ちゃんは大体何も考えていませんが、
何か考えてる風の顔をしています。

女子とはそんなものかもしれません。

ごくまれにお知らせを送らせてください。 はい いいえ