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1:2020.12.20 (18:39)

「プレゼント。」

僕が高校生活の中で最も恥ずかしかったのが、
マキタが欲しがっていた大きなぬいぐるみを
黙って買ってきた上、本人には言えずオータニに
代わりに渡してもらった、という出来事だ。

どうだろう、17歳としても
かなり幼い行動かもしれない。

今でこそ何がだめだったか理解しているが、
当時はそんなちょっと考えればわかる理性さえ、
はたらかなかった。

でもきっとこうやって自分で傷つかなければ、
僕は今でも相手の都合を考えずに
自分のしたいことをし、
見返りがなければ落ち込む、という
バカのままだったろう。

3:2020.12.19 (21:29)

「モノトーンの夜。」

・お酒を飲んでいる。
・別れたばかりで弱っている。
・寂しい季節である。

このいずれかに該当する場合は
その場の雰囲気で間違いを起こす可能性があるので
僕の方が警戒する。

間違いでうまくいっても
何もうれしくない。

あとで寂しくなるだけだもの。

7:2020.12.18 (17:08)

「後ろ向きの歌。」

表向きの体裁だけが高品質になっていく、
少なくともそう僕には見えている。

後ろ向きなものは全て淘汰され、
あるいは冗談として嗤われ、
消費され、
消えてゆく。

僕はもちろん正直な人間ではない。

でも素直で正直な後ろ向きの姿には
価値があると思っている。

9:2020.12.17 (22:59)

「ジ・エンドオブ・いーん。」

「いーん。」というのは家内ちゃんが激怒した時に使う、
「シカト・不動・だんまり」のポーズです。

自分の言い分が聞き届けられるまで
無限に続きます。

あまおう(高級イチゴ)を与えるとゆるやかに解除に向かいます。
自分の言い分が聞き届けられた段階で解除され、
それまでに話そうとしたところから話始めます。

10:2020.12.17 (15:10)

「若葉のころ。」

いわゆる草食系ではなく、
ただの草食動物でしかない僕は、
警戒されることがあまりありませんでした。

いい人ってわけでもなく、
ただ煮え切らない、
できれば解答をしたくない、
そんな僕を、先輩はよくわかっていました。

11:2020.12.17 (0:21)

「理解してもらう必要はない。」

友情でも愛情でも男女でも他人でも何でもない関係。
という関係が欲しくなるほど、
僕たちの学生生活は情緒不安定に満ちていました。

関係のない人間が、関係したそうなことを言う。

それにいつも苛立っていました。

犬の兄弟のようなものだったのかもしれません。
僕たちは文学や詩といった、言葉を専門的に扱う勉強をしながら、
言葉の通じない関係にこそ、救われていました。

理解してもらう必要はない。

15:2020.12.15 (14:58)

「架空の世界。」

もし僕が今高校生だったら、
本人と仲良くなる前に
第三者からこういうの見せられたら
きっとイヤだったろうなあと思います。
本人もイヤでしょうしね。

スマホがある高校生活をずっと想像していましたが、
僕はきっと誰も好きになることなく、
好かれることもなかっただろうと思います。

勘違いが許されないだろうから。

16:2020.12.14 (23:26)

「それを恋と呼べるのか。」

「人を好きになれない」
「どうやって好きになればよいかわからない」

そんな話をよく聞くようになりました。

といって、自分のことを考えると、
「これをこうしてこうなったから好きになった」
なんて説明はできない。

表現としてはロマンティックすぎるかもしれませんが、
でもまあ、「好きになった時」を正直に描くと
こんな感じです。

明るくも爽やかでも何でもない。
僕はただ、自分が嫌いだった。