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2025.6.2

シリーズ:しあわせの時間。223P
僕のしあわせは僕自身が「しあわせだ」と感じなかった時間にこそ存在する。
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「音楽室。」
今からものすごく真面目にピアノを弾くから
君もものすごく退屈な顔で聴いてくれ
と僕は言った。
マキタは大抵何をしていても退屈な顔をしている。
僕はそれを誰よりもよく知っている。
本当は退屈な顔をしないでくれと言いたいのだ。
でも言ってしまうのだ。
不条理?違うなあ。
これが僕にとって人間であることの証なのだ。
そんな日記を書いて、
自分でも全く意味がわからず、
マキタはやっぱり退屈な顔をした。