2024.4.1
シリーズ:しあわせの時間。196P
僕のしあわせは僕自身が「しあわせだ」と感じなかった時間にこそ存在する。
ページ内の表示数
「音楽室。」
今からものすごく真面目にピアノを弾くから
君もものすごく退屈な顔で聴いてくれ
と僕は言った。
マキタは大抵何をしていても退屈な顔をしている。
僕はそれを誰よりもよく知っている。
本当は退屈な顔をしないでくれと言いたいのだ。
でも言ってしまうのだ。
不条理?違うなあ。
これが僕にとって人間であることの証なのだ。
そんな日記を書いて、
自分でも全く意味がわからず、
マキタはやっぱり退屈な顔をした。
「京都のころ。」
当時河原町エリアにあった無数の貸画廊・貸しスペースも
今ちょっと調べるとかなり数は減った。
半分以下かもしれない。