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2:2024.10.9 (4:53)

「音楽室。」

今からものすごく真面目にピアノを弾くから
君もものすごく退屈な顔で聴いてくれ
と僕は言った。

マキタは大抵何をしていても退屈な顔をしている。
僕はそれを誰よりもよく知っている。

本当は退屈な顔をしないでくれと言いたいのだ。
でも言ってしまうのだ。

不条理?違うなあ。
これが僕にとって人間であることの証なのだ。

そんな日記を書いて、
自分でも全く意味がわからず、
マキタはやっぱり退屈な顔をした。