「ごめんオータニ。」
いつも距離を間違える。
普段「クソ童貞」などと僕を馬鹿にして
大爆笑しながらおにぎりを2つ3つ頬張るような人間だけに、
その真剣な顔で
僕の罪悪感がメータを振り切った。
ページ内の表示数
僕は何も考えていなかった。
翌日の朝からバイトがあることも、
ゼミのレポートの提出期限が迫っていることも、
いい加減現実を見て就職活動をしなければいけないことも。
君たちは逃避だと笑うだろうか。
違うよ。
30年前の僕自身の日記帳です。
こぞって「イイ言葉」を探し、
無差別に共有する今から見れば、
一体何を言いたいのかわからないでしょ。
そりゃそうだ。
誰にも見せない日記だからね。
でもねえ、一生懸命だったんですよ。
その証拠に毎日変わる筆跡を、
愛おしいと今、思います。
リモートワークが推奨されてから、
近所の喫茶店の客層がまたたくまに変化し、
マルチと修羅場とリモートワークが密集して
僕が大変嫌いな場所の一つとなった。
君には愚痴らない。
愚痴らないから、マキタの話をどうか聞いてくれ。
気づいてはいたが認めたくなかった、
が正解かもしれない。
みな「これはウザい」「絶対そんなことしない」
と言うけれど、わざわざそう言うのは
自分にも心当たりがあるか
本当はわかってないからだろう。
実際の会話の中で「ウィンウィン」という単語を使う人を初めて見ました。
「何のモーター音です?」と突っ込もうかと思いましたが、あまりに激しい初々しさを見てやめた。
よほどこの人怒らせんなと釘をさされたんだろう。
かわいそうに。