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1:2020.8.17 (16:31)

「後ろを歩く。」

話題の中心でいたい、
もっと自分の話を聞いて欲しい。
でもいざ二人で話せばイライラさせることしか言えない。
もっと笑え、笑ってさわやかに三人でしゃべれ。

そんなことを心の中で思いながら、
僕は黙って後ろをついてゆく。

二人はどんどん前を歩く。
僕は影から抜け出せない。

2:2020.8.16 (21:46)

「これはさすがにこたえたよ。」

夢中になるとつい見えなくなる。

小学生の頃、友達何人かと図書館に行った。
友達らはすぐ飽きて公園で虫を捕ろうと言ったが、
僕は本に夢中になって、そんな声は聞こえなかった。

気づいたら閉館の時間で、周りには誰もいない。
真っ赤な空に蝉だけがけたたましく鳴いていた。

喜怒哀楽をありったけ詰め込んで、僕は先輩に夢中だった。
僕は激しく人を追い詰めることでしか
自分の気持ちを表現することが出来なかった。

3:2020.8.15 (22:16)

「イエスタデイはうたわない。」

夏は嫌いだ。暑いのが苦手というのもあるし、
照りつける太陽の下では隠れる場所も隠す場所もない。

忘れたいことはいつも夏に起こった。
忘れたくない人はいつも夏に出会った。

君にはいますか?
忘れたくない人が。

4:2020.8.15 (13:05)

「手帳。」

見ての通り、誰が見ても上手な絵じゃないんです。
上手に描こうと思っていませんからね。

でもね、26年ぶりに見ると、
ファミコンとか14型のテレビとアンテナ、
粗大ゴミで拾って直したいつの時代のかわからない扇風機、
木製の汚いタンス、ゴミの山、
全てが妙に愛おしい。

これが写真だったら特に何も思わなかったと思います。
絵はよいですね。

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