2024.4.1
人物:ヨシダ一覧353P
学年1つ下の天文部員。
優等生で一事が万事如才ない。初めてできた彼女。
ページ内の表示数
「死に至らない病。」
日頃から情緒の落差が激しかった僕は、そう演じているわけでもなんでもなく、
目の前が全く見えなかった。
全く僕のことなど眼中にない人だけが、特に眼中にないまま僕といてくれた。
「裏側のヨシダのうたかたの」
僕は特別暗い子が好きだったわけではなく、
特別明るい、クラスの人気者が好きだったわけでもない。
ただ、どうしようもなくガードの固い、卒のない人間が、
ふと自分の前でだけ漏らす本音のような愚痴のようなものに敏感に反応し、
例えそれがどんなにひどく歪んだ言葉であっても、
僕は彼女に惹きつけられるのだ。
「仮面。」
忘れてはいけない、癒やされてはいけない、
永遠に消えない罪悪感を抱えて、僕は僕のそのままで。