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1:2020.11.27 (0:32)

「オータニ。」

オータニは裏表がなくてとてもいい友人でしたが、
一方で地を見せない、よくわからない部分も多々あり、
どこに何の境界線があるのか、僕にはわかりませんでした。

何枚も描きましたが、
オータニを自転車の後ろに乗せて写真を
とられたことがある。

いつも調子よく絡んでくるので、肩を組んでポーズをとってみたら
烈火の如く怒った。

調子に乗るな、と。

女子の地雷がどこにあるのか、
僕は今だに全くわからないままだ。

2:2020.11.28 (11:50)

「オータニ。」

逆にないというなら、それはそんなもんなんだろうと思います。

理屈じゃないし、哲学でもないんですよ。
こういうの。

考え込む内容でもないと思います。

友だちだと思っていた相手が急に愛情に目覚め、
それで関係がおかしくなって……、

みたいなこともあるかもしれませんが、
それは思い返すと最初から友情ではなかったでしょう。

大事なのは「友だち」なんて言葉ではないです。

3:2020.12.3 (2:32)

「楽屋前。」

高校一年生の観劇会か何かで演劇部の舞台を見て以来、
僕はすっかり演劇に……というよりその時舞台に出ていたマキタに
夢中になってしまった。

なので演劇部の発表会的なものには
まめまめしく足を運んだりしていた。

楽屋まで行って写真撮ろうよ、と言ったこともある。
多分こんな会話があって、断られた。

僕は芸能人やアイドルを好きになったことがない。
でもきっとファンというのは、
こういう行動をとるんだろうなとは思う。

僕は身近な人間しか好きにならない。
手の届かない存在に遠くから憧れることはない。

4:2020.12.5 (21:32)

「ほんとはね。」

僕は教室の風景をほとんど描かない。
ほとんど教室にはいなかったからだ。
朝のホームルームが終わると、
僕は一目散に近くの市立図書館や美術室に逃げた。

だから部活や放課後の活動しか描くことがない。

そんな得体のしれぬ存在の僕が
人気者と一緒にいたり、写真をとられたりすると
一つの事件だった。

そういうことをわかっていて、
オータニは僕を嫌がらなかった。

その代償して、裏では色々と嫌な目にあった。
もうそれも思い出さない。

オータニはいいやつだ、とだけ今は思う。

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