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1:2023.12.14 (3:31)

「杉ちゃんを描きながら。」

杉ちゃんも文学部だった気がするけど忘れた。

杉ちゃんにも僕にも同じような痛々しい
リリックな部分があって、
他の人が聞いたら会話になっていないような、
ポエムのごときふわふわした会話をしながら
杉ちゃんを描く僕と
描かれる杉ちゃんとで
果てしなく「核心に触れない話題」を繰り返していたと思う。

杉ちゃんは時々ふと目が覚めたように
僕を詰り、つまりその言葉で自分自身も詰った。

「自分に自信がないんですとか口で言っちゃう女はゴミだ」
みたいなことをよく言っていたが、
それは自分のことじゃないのか、と言うと
「私は先輩だぞ!」とよくわからない怒り方をした。

歳は同じだった。
学年は杉ちゃんが一つ上だった。

僕が描いてあげた絵は
きっと全部火にくべただろう。

3:2024.1.4 (1:48)

「無常。」

追い詰められてつらくてこの世から消えたい、死にたいと
思うことはほとんどない。なくなった。

じゃあ幸せでいっぱいかと言えばそんな気分とはほど遠い。
この先どんなことが起きてもそんな気分にはならない気がする。

そろそろ自分が死ぬという恐怖よりも
自分の大事な人間がぽつぽつと消えてゆく恐怖が訪れる季節にさしかかる。
「そんなもんさ」と口に出して言うことは出来るが、
内心ではそんな季節におびえてびくびくとしている。

僕はその季節に耐えられるんだろうか。
と夜思う。

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