2024.4.1
「晩秋。」
僕がこういう話を好きなのは
もちろん自分が経験した痛みだからということもありますが、
どれだけ大騒ぎしても恋愛では誰も死ななかったから、
ということが一番の核心です。
中には傷心から死を選んだり、
あるいはかわいさ余って憎さ百倍で
とんでもなく捻れた方向に愛情が向いていく人間もいますが、
少なくとも僕たちはそうじゃなかった。
どれだけ傷ついても僕たちは死ななかったし、
相手を恨んだり憎んだりは決してしなかった。
だからこんな話をしています。