2024.4.1
「4回生。」
何度も描いているし、月並みな感想でもあるんですが、
やっぱりね、とんがってて格好よかった先輩の
リクルート姿には結構ショックを受けました。
大学の美術部で2学年上だった先輩は、「僕」の憧れだった。
ページ内の表示数
何度も描いているし、月並みな感想でもあるんですが、
やっぱりね、とんがってて格好よかった先輩の
リクルート姿には結構ショックを受けました。
10000枚を越えた辺りから、
今更「ああうまくなりたいなあ」なんて欲が出てきましてねえ。
遅いんですよ。いつも。
高校生なら3年間で学習し理解し育つ部分を、
僕は10年以上かけなければなりません。
でもいつも自分で描いた絵は好きなんですよ。
自分のために描いた絵は。
下宿の窓を少し開けると、降り止まない雨の音が思いのほか大きく聞こえる。
先輩が「鬱陶しいなあ」とぼんやり独り言をいう。
「僕がですか?」と言ってみる。
先輩はそれを無視する。
僕の下宿で二人きりでいても、先輩は全く僕を警戒しない。
信用されていたから?
違うよ。
先輩の視界にさえ入っていなかったからだ。