2024.4.1
「ある種の潔癖。」
まだ仲良くなる前のお話。
風景とか建物とか動物とか絵の対象としては1ナノメートルも興味がなかった。
そんなものは定年後の有り余る時間で、寿命尽きるまで細密に描けばそれでいいと考えていた。
面白いのは人間だけだ。
フォロー0、ツイートは全て手書き、必ず落書きを入れる、という縛りで始めたTwitter-日々ジブンガタリ
もう誰の顔色も伺わない。
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まだ仲良くなる前のお話。
風景とか建物とか動物とか絵の対象としては1ナノメートルも興味がなかった。
そんなものは定年後の有り余る時間で、寿命尽きるまで細密に描けばそれでいいと考えていた。
面白いのは人間だけだ。
これではいかん、何でもいいから明るく軽く人と接しようと
努力した時期があった。
一回どうしようもないところまで嫌われてから、
段々自分のいいところをアピールしようと思った。
素直でまっすぐな性格にはどうしたってなれやしないのだ。
しかし想定外のことが起きる。
一瞬で僕はまた、卑屈な自分に戻る。
それでもこの明るい卑屈は、奥崎に許された。
僕にはいつだって未練がある。
だから「また」と言ってしまう。
またはない。偶然も必然もない。
終わったのだ。こんなにも呆気なく。
ちゃんと目の前で向き合ってサヨナラしたのに
ああなんだか暑中見舞いのように遠い。