ページ内の表示数

1:2020.8.24 (18:16)

「思春期の本気なんて。」

誰だって自分を悪者にしたくはないし、傷つきたくもない。
しかし不穏な空気が流れてくれば、それにたやすく流され、
自分の責任ではないと自分自身に言い聞かせようとし始める。

思春期の正義や優しさなど誰も幸せにしない。
人からレッテルを貼られる前に、
自分から先に不幸を背負って見せることで
傷口を最小限度にとどめようとする、
それが子供の正義であり、優しさである。

わあ、何て最低なやつだ……、って思いました?
君はそう言い切れるほど自分自身を知っていますか。

2:2020.8.25 (15:18)

「誰のための自己満足。」

好きな人に褒めてもらいたい、喜んでもらいたい。
それは誰にとっても普通の感覚だと思う。

でも僕たちは失敗するまで
人が望むことと自分が褒められたいことの差に気づかない。

僕は優しい。
優しいので努力する。自分を犠牲にしても努力する。
体が壊れるまで力をこめ続ける。
そして最後に、自分自身も見失う。

プレゼントの失敗はわかりやすい。一度で理解する。
しかし一緒にご飯を食べる、眠る、掃除する、家事をする、
そんな日常生活に対して見返りを求めれば、
やがて二人の関係は崩壊する。

さあ、こんな失敗は誰でもする。君たちもしただろう?
その後に何をしたかが問題なのだ。
いったん家庭や教師や環境のせいにする癖がついたら
人間は二度と反省などしないことを、
僕はようく知っている。

3:2020.8.29 (23:30)

「学習しなければならない。」

先輩を思い出す時、
いつも中原中也と長谷川泰子、小林秀雄の関係を思い出す。

もちろんそんな格好いいものではなかったし、
僕は結局小林秀雄にはなれず、相手にされなかった。

ただ僕がよく「ファン」を否定したがるのは、
この辺の経験からスタートしている。

とはいえ「ファンにも色々ある!」と君たちは怒るだろう。
そんなことは知っている。

僕のマンガには芸能人も著名人も出てこない。
天才もアーティストもいない。
いるのはただ平凡な少年と少女だけである。

ファンは必要ない。
話をしたければ、自分の話をただ素直に語ればいい。

4:2020.9.5 (9:30)

「僕は忘れない。」

作られたお話とは違って、僕の記憶に正解はない。
結局この記憶が、単純に決別の表明だったのか、
あるいは僕に選択を迫る村木の最終通告だったのか、
僕にはどちらとも言えないし、どちらとも思える。

ただ、一つの事実として、
僕は言われるがままに自分の部屋を出て、
肌寒い深夜の駐車場でぼんやりタバコを吸っていた。

何か考えた気もするが、多分何も考えていなかった。
村木の言葉を、言葉通り受け取っただけだった。

いずれにせよ、それが最後のチャンスだったことには違いない。
なぜならこのすぐ後に最後が訪れたからだ。

最後のチャンスは、
いつだって最後だとわからない。

ごくまれにお知らせを送らせてください。 はい いいえ