2024.4.1
「拒否。」
自分で勝手に仲間はずれポジションをキープ。
僕がムロイにいらいらしたのは、
誰が見てもそんなことを考えているのが
わかっているのに、
それでもなお、「知らぬふりをして欲しい」と
全身で訴えるあの強い拒否感のせいだ。
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自分で勝手に仲間はずれポジションをキープ。
僕がムロイにいらいらしたのは、
誰が見てもそんなことを考えているのが
わかっているのに、
それでもなお、「知らぬふりをして欲しい」と
全身で訴えるあの強い拒否感のせいだ。
大学生活も後半にさしかかり、
何人かつきあったり別れたりしているうちに
「優しい人」の嘘に気がつきはじめる。
周りの空気や人の噂話ではなく、
自分自身が見聞きしたことで
その嘘を見破れるようになる。
そうなのだ。
みんなに優しい顔をする人は
自分に対して一番優しく、甘いのだ。
「君のためを思って言ってるんですよ」
「君のこと、わかる気がする」
「その生き方もアリかな。」
「ちょっと一旦落ち着こ?」
そうやって風が吹く。
どうでもいい風だ。
ねっとりと粘りつく、
なまあたたかい風だ。
みな風が吹く方向を向いて
逆らったり流されてみたり。
いらなかったんだ。
そんな風なんて。
君自身には、
いつだって風が吹かない。