第一話
第二話
第三話
第四話
セリフ
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- サンドロ・ボッティチェリ作 「春《プリマヴェーラ》」
- 世界で最も有名な絵画の一つと言われ、世界で最も難解な絵画とも呼ばれる。
- 風神ゼファーが冬を吹き飛ばし精霊クロリスに触れると
- クロリスの口から縁が溢れ出し、
- 花神フローラへと変身した瞬間、世界は色彩で満ち
- 春が来る。
- 効果音ペタペタ
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- 「ねー 部長ー」
- 知るか。
- 「飽きた。」
- 「疲れた。」
- 「死にたい。」
- 「いや死ぬのはやめろ。」
- 「えー じゃあ本日の模写終わり。」
- 「掃除俺やっとく。」
- 「おっさすが部長♪」
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- 僕たち美術部は、もう一年以上の「春」を模写している。
- 「おぅ。」
- 「じゃー お先っ」
- 僕たちが描き始めたわけではない。
- 先輩もその先輩も、遥か昔からのこの部の伝統。
- 「何が?」
- 効果音ブッ ブッ ブッ ブッ ブッ ブッ ブッ
- 「完成ってあるのかこれ……」
- 「アホらし。」
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- 「......いたの?」
- 効果音ドキ ドキ ドキ
- 「いた。」
- 「ねえ。何がアホなの?ナガタニくん自身?」
- 「ちが・・・わなくもない。」
- 「ふうん。」
- 「まあいいや。前頼んだ演劇祭の看板どうかなって。」
- 「おう、あれな。」
- 「よ、」
- 第58回演劇祭
- 「ほれ。」
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- 「ほうほう」
- 「ほう」
- 「まだ途中だけどな。」
- 「ほう……」
- 「わたしだ。」
- 「主役でしょ?今度の劇。」
- 「うん。」
- 効果音ちゃー
- 効果音ちゅー
- 効果音マミー贈呈。
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- 「すごいね。いつも描いてる。」
- 「いやアレは過去の遺物というか。」
- 「……。」
- 「アレ。」
- 「部の伝統みたいなもん。終わりとか完成とかない。」
- 「ふうん。」
- 「難しいんだね。美術部って。」
- 「でも私」
- 「完成したとこ、見たいなー。」
- 効果音ガラッ
- 効果音タッ タッ タッ
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- 「おい コラ」
- 「マキタぁ!!」
- 「おう。 オオタニ。」
- 「あ…あれ? ナガタニくん だけ?」
- 「マキタは?」
- 「……知らない。 演劇部 帰ったんでない?」
- 「まじで? なんだあいつ。」
- 「主役が逃げて 練習になるかっ 絶対コロス。」
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- 「なんてな。」
- 「お前のやることなどお見通しだ!!」
- 「あん。」
- 効果音ぐいっ
- 「マキタ 甘やかすのやめてよね ナガタニ君。」
- 「……なんて部長の鑑。真似したくできねえ。」
- 効果音ピシャッ
- 春を祝って「美」「純潔」「愛欲」の三美神が踊る。
- 中央の「純潔」だけが、不安そうに顔をそむける。彼女はまだ愛を知らない。無論僕たちもまた。
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- 「あのさー部長。」
- 「……じゃあ、今日も模写の続きを…」
- 「あたしらもう模写とかやりたくない。」
- 「意味ないし。」
- 「悪いけど適当に一人でやってくんない?」
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- 「………。」
- 「関口(おまえ)が「彼氏に似てるー」とかって一番最初に描き始めたんだろ。」
- 「んなもんとっくに別れたわい。描いてるとあのクソ思い出すんだよ。」
- 「青葉(おまえ)は?」
- 「花とか木とか描きたいって。」
- 「あ、あの私本当はマンガ描いててそれで背景の練習になればくらいで本当はマンガ」
- 「しにたい。」
- 「桜井(おまえ)はもういい。つよく生きろ。」
- 「……そうか。」
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- 「ん、わかった。」
- 「いいよ。」
- 「後は適当にやっとく。」
- 「……ホントものわかりいいわねー……」
- 「いやいやいやいやいや」
- 「いい部長で助かるー!」
- 「いやいや」
- 効果音あめんぼ あかいな あいうえおー
- 「いたたはにやいやがいる。」
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- 効果音うきもに
- 効果音こえびも
- 効果音およいでるー
- 効果音あめんぼ あかいな
- 「演劇部……」
- 「マキタ!」
- 「いい調子じゃない! やりゃ出来るんだなーお前。」
- 「そう?」
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- 「……正直、主役とか無理だろうと思ってたよ。」
- 「去年はさ、」
- 効果音マキタァ
- 「コラ」
- すぐ逃げるし
- 起きないし
- 「いや。起きろ。」
- すぐ隠れるし
- 「おいで おいで」
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- 「長い つきあい だが...」
- 「お前何なの? 何なの?ねえ。」
- 「さあ...」
- 「この」
- 効果音いたい
- 「色々思う とこがある。」
- 「もう最後でしょ。 私ら。」
- 「......お前にかかっ てんだ。」
- 「だから。 頼むよ本当。」
- 「クソガキ。」
- 「とっくに 帰ったよ。」
- 「な、マキタ。」
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- オータニはいい奴だが私は帰るのだ。
- 「にゃー。」
- 効果音たっ
- 効果音♪
- 効果音♪♪
17ページ目
- 「にゅっ」
- 効果音てっ てっ
- そろそろ下校の時刻となりました。教室、廊下の戸じまりは、できていますか。放課後残る必要のない人は、早く下校しましょう。
- ナガタニ君が、煮えている。
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- 「お。」
- 「お。」
- 「さっき練習してたな。いい感じだった。」
- 「・・・・・・」
- 効果音すべすべー
- 「ナガタニ君、時々弾いてる。」
- 効果音ぽーん
- 「なんか、」
- 「私もだけど、いつつも一人だね。」
- 「一人で出来ることが好きなんだよ。」
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- 「わがまま?」
- 「どうだろ。」
- 「ドー。」
- 「ソだなそれは。」
- 「……なーんか孤立気味でさ。あの模写、」
- 「みんなもうイヤなんだと。」
- 「ラだ。」
- 「ミ。」
- 「ま、一応俺は部長だし。ねぇ。」
- 「えぇのぅ。」
- 「ピアノは―」
- 「美術部に協調性とかいらんしな。」
- 「ナガタニ君」
- 「やだ。なんか。」
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- 「え?」
- 「なんかヤダって思ったけど」
- 「何がヤなのかはわかりません。」
- 「あしからず。」
- 「……。」
- 「あっ。」
- 「そゆこと。」
- 「全然わからん。」
- 「説明を要求する。」
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- 効果音すすす…
- 「ん。」
- 「じゃあ、今度の演劇祭観に来て。」
- マキタは謎ばかり。でも何故か無視できない。
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- 中央、全てを見下ろし君臨する愛と人間のシンボル、女神アフロディーテ。
- だがその顔は冷たく、固く、憂鬱なように僕には見える。
- 「愛とか人間とか、なんだか憂鬱だ。」
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- 「はい先生。」
- 「全て理解した。」
- 「したので帰ります。」
- 効果音ピーシャ
- 「ここテストに出ますよー」
- 「ちゃんとやっておいてね。」
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- 「おいマキタ、ナガタニって何なんだ。」
- 「さあ。」
- 「思春期?」
- 「・・・マキタも何なんだ。」
- 「マキタです。」
- 「おっ?サボりか青少年。」
- 効果音ガラララ
- 「先生。」
- 「その堂々としてるのが更にいかん。」
- 「いかん、いかんなあ。」
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- 「バカにつきあってる時間がないだけです。」
- 「堂々となーんてしてないし、サボってもない。」
- 「カく~~~相変わらずかわいくねえの。」
- 「モテないよ?そんなんじゃ。」
- 「興味ないですから。」
- 「LOVE?」
- 「違います。」
- 効果音きゃっ
- 「えーつまんないー」
- 「世の中そんなもんです。」
- 「その看板、マキタちゃんでしょ?かわいいよね、マキタちゃん。」
- 「主役だしそりゃ大きく描くでしょ。」
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- 「マキタちゃんもいいけど、」
- 「これも頼むよ。」
- 「ああ、それはもうやめました。全員やりたくないって言ったんで。」
- 「ええ~~~~だめじゃん部長!伝統だよ?先輩達の血と汗と汁いっぱいだよ?」
- 「無視すんな。先輩ッ!」
- 「…理由があるのよ。この絵にも、伝統にも。」
- 「君たちにとっては意味のないことかもしれないけれど。」
- 「なんだそれ。」
- 「…大人の語り口はいつだってただの思わせぶりだ。」
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- みんな 勝手な ことばかり。
- 「マキタ!」
- 「途中まで 一緒に 帰ろう。」
- 「ん。」
- 「……お前 いつから演劇 やってんの。」
- 「中学。」
- 「オータニか。」
- 「そう。」
29ページ目
- 「オータニはずっと家が近所で。」
- 「ばあちゃんが芝居好きで。」
- 「ただまぁ、やり方がアレだから、」
- 「孤立しちゃうんだよね。どうしても。」
- 効果音だららら、にゃ〜
- 「学芸会の発表も結局一人芝居になっちゃって。」
- 「…それでもやることがらしいな。」
- 「まあオータニは真面目なんだよ。いったって。」
- 効果音キー キー
- 「ちゃんと、お前らっ」
- 「おいちゃんとやれ」
- 「ちゃんとやれ」
- 「見ちゃったから。」
- 「うっ…」
- 「でも、」
- 「くそっ 次回こそは」
30ページ目
- 「あぁ…それで演劇やろうと。」
- 「ううん。」
- 「オータニが無理矢理。」
- 「マキタァ! ーー。」
- 「そうか…。」
- 「でも悪くないよ?」
- 「真面目なバカにくっついてくの。」
- 「優しくない嘘も、優しい嘘も、つかないから。」
- 効果音タッ
31ページ目
- 「それは……お……」
- 効果音ズキ…
- 「俺がだめだって言いたいのか。」
- 効果音キソッ
- 「そうじゃなく……?」
- 「バカだねー。何言ってんだ。」
32ページ目
- 「きゃ。」
- 「……。」
- 効果音トサッ
- 「いてて・・・」
- 「すまん。」
- 「ボール飛んでくるの見え・・・」
- 「て。」
- 「マキタ!」
33ページ目
- 「……。」
- 「大丈夫だよ。」
- 「いや多分平気……」
- 「ごっごめんごめんごめん」
- 「足?膝?ちょっ…どうしようどうしよう」
- 「どうしようどうしようどうしよう」
- 「どどどどどどどどどどどどどどどどどどどどどど」
- 効果音ダッ
- 「いやあのね、ちょっとひねったぐ…」
- 「俺のせいだ俺のせいだな俺のせいだから」
- 僕は人の話を聞かない。
34ページ目
- 春色に色とりどりの画面の中で、風の神ゼファーだけが全身不吉な青で塗られている。
- 怒っているようにも哀しんでいるようにも見える。一人よがりの風の神。
- 「おい!ナガタニ!」
- 「…ナガタニ…」
- 「…一人で黄昏てんじゃねえよ。説明しろ。」
- 「なんでマキタがケガしてんだ。説明によっちゃあ許さんぞ。」
35ページ目
- 「ねんざ。骨は何ともナイ。」
- 「……すまん。」
- 「まあ 一週間もすれば自然に治るよ。」
- 「送る。家まで。」
- 「すまん。」
- 「ん。」
- 「本当すまん。」
- 「もういいって。」
- 「いやもう 本当。」
- 「うるさいな。」
- 「……すまん……あ、あれ?そういえば演劇祭って…」
- 「おう。」
- 「あさって。」
36ページ目
- 「……明日。」
- 「もう明日だ。演劇祭。」
- 「なあ。」
- 「別にお前が悪いとか思ってない。」
- 「マキタも悪くない。しょうがない。」
- 「ただ、」
- 「お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。お前が悪い。」
- 「八つ当たりさせろ。」
37ページ目
- 「スッキリした。」
- 効果音ブン ブン
- 「準備すんぞ どこいった マキタァ」
- 「おし。」
- 効果音ゴツ
- 「なんだよ。」
- 「もっと責め立てていけばいい。」
- 「イッ」
- 効果音ピキッ
- 「もっと 許さなくていい。」
38ページ目
- 「飛んだり跳ねたりは無理か......」
- 「さてどうするか。」
- 「マキタァー!」
- 「脚本!激しい動きは書き直したぞ!」
- 「ここはこうして・・・」
- 「ん。いいね。」
- 「ここは肩組んで何とか」
- 「ん。そうだね。そうしよう。」
- 効果音ガラッ
39ページ目
- 「よし!いけるこれはいける」
- 効果音グッ
- 「ぷふっ」
- 「オータニは変わんないねえ。」
- 「中学の時と全然変わんない。」
- 「文句言いに行ってきたんだろう?」
- 「バカだねえ。」
- 「ありがとう。」
- 「ぐむ。」
- 「続き!」
- 効果音ホレー!
- 「ハァ?何だそれ。アホか。アホアホか。」
- 「ナガタ二君に」
- 「なんだよ。」
- 「........」
40ページ目
- 【春】第二話「それぞれのほんとう」⑱
- 「オータニはよく知ってる。」
- 「こんな感じ?」
- 「こうだ、こう!」
- 私は
- 「ここで肩を組め。」
- オータニを見捨てない。
- 「そうそう。」
- そんなことを思う私もまた
- オータニに全力で甘えている。
- 効果音完ネキすぎだろ
- 効果音マジ
- 効果音天才
- 効果音よかったね。
41ページ目
- 「……演劇祭、大丈夫そうだな。」
- 「ん。」
- 「じゃ、明日。」
- 「今日は もう寝ろ 手だ 5時だよ」
- 「さて。」
- 「後はナガタニくんを。」
- 効果音カタン カタン カタン、、、
43ページ目
- 効果音ザーー・・・
- 美術部員 セキグチ
- 「うはー」
- 「あっつー。」
- 「夏までに3kg。」
- 「ムリじゃね? うん、ムリ。」
44ページ目
- 「ねえちゃん でんわ~~~」
- 「あ? 誰だよ。」
- 「しらな~い」
- 効果音ニキビが
- 「聞いとけよバカ弟!」
- 「もしもし?」
- 「セキグチさん?」
- 「ハア? 部長 ナガタニ?」
- 「あいつが 何。」
- 効果音ギシ……
- 「おー!」
- 「マキタ! めっずらし。」
- 「今 いい?」
45ページ目
- 「えっとね……」
- 「……演劇祭?んなもん呼んだら来るんじゃねーの。」
- 「なんであたしに言うのさ。」
- 「ナガタニくんは来ないよ。だめな子だもん。」
- 「変に考えてるうちに勝手に疲れて放り投げるから。」
- あー!あるなー。アホだし。
- 「てゆか何。何マキタ。」
- 「ナガタニなの?」
- 「そゆことなの?ん?ん?」
- 「ん…………。」
46ページ目
- 「私ね。」
- 「イライラするんだ。ものすごく。あの人見てると。」
- 「めんどくせー方のやつか。」
- 「………。」
- 「なーんだ。」
47ページ目
- セキグチに呼び出された。
- セキグチは小中高と同じだ。でも苦手だ。怖いから苦手だ。
- 「おーい こっちこっち。」
- 「おっせーよ。」
- 「せ 待たせんな。」
- 効果音ハッ ハッ
- 効果音ハッ ハッ
- 効果音ハー・・・
48ページ目
- 「…で、何?お前俺のこと嫌いだろ?」
- 「わお よいちかが」
- 「嫌いだが、 それはさておき」
- 効果音コラ なめるな。
- 「ははあ? 急に何だ。 お前 関係ない だろ……」
- 「明日、絶対行けよ 演劇祭。」
- 「誓え。 破ったら殺す。」
- 「ある。」
- 「……以上。」
49ページ目
- 「じゃ。」
- 「ちょ、ちょっと待てよ。」
- 「あ?話は終わり。」
- 「何?」
- 「・・・・・最近お前らおかしくないか?謎すぎてわけわからん。」
- 「お前ももう模写なんかしないわよ。」
- お前も
- 「何かイヤだ。理由は言わない。」
- マキタも
- 「ハラ当たりさせろ。」
- 「オータニも」
50ページ目
- 「一体お前たち、」
- 「僕にどうして 欲しいんだよ。」
- 「さあ。」
- 効果音チッ
- 「本当に 何もわかって ないのか?」
- 「ナガタニって、」
- 「........なあ」
51ページ目
- 「だから!」
- 「何がだよ...」
- 「・・・お前たちがやりたくないって言うから僕が適当にやることにした。」
- 「マキタのケガだって、僕が全部悪い。僕のせいだ。」
- 「何年も頑張ってたの、知ってる。だからもう会わない方がいい。不愉快にさせるだけ。」
- 「何か間違ってるか?教えてくれよ。」
- 「言う通りにするからさあ。イヤなんだよこういうの。なあセキグ・・・」
52ページ目
- 「いいよいいよ、わかった。」
- 「もういっぺん死んじゃえ。」
- 効果音ザァァァァァー
- 「……そ……」
53ページ目
- みんなお前はわかっていないと言う。 それくらいわかれと言う。
- 聞いても誰も 答えてくれない。
- 雨が降る。
- 僕は、悪くない。
54ページ目
- 効果音ちゅん
- 効果音ちゅん
- 効果音ちゅん
- 「晴れた。」
- 「じゃ行ってくる!」
- 効果音ちゅん
- 「さすが私……。」
55ページ目
- 演劇祭の会場は電車で2時間。
- みんな私をゴリラと言うが
- 「あめんぼあかいな」
- やっぱりゆうべは眠れなかった。
- いつもの駅が、遠い。
- 「帰りてえ。」
56ページ目
- 「そうなんだよな……。」
- 「んー。私は、」
- 「結構ダメだ。」
- 「そうなの?」
- 「そうだ。」
- 効果音?
- 「わあっ!なんだお前」
57ページ目
- 「……すまん。」
- 「……お前、演劇祭行くのか?」
- 「……脅かすなよ、気持ち悪いなー。」
- 「行く……」
- 「のかな僕は。」
- 「おい、来たぞ。電車。」
- 効果音パー
58ページ目
- 「何だよ……。乗らないのか?」
- 効果音イラ……
- 「私は聞いたんだよ。シカトすんな。」
- 「おい!」
- プシューーー
59ページ目
- 効果音カタン
- 「「誰も本当の私を 捕まえることは 出来ないのだ。」」
- 効果音カタン
- 「なんだ アイツ……。」
- 効果音カタン
- 効果音ゴン
- 「いや それどころ じゃない。」
- 効果音カタン
60ページ目
- 「……なんだ、」
- 効果音カン カン カン パー
- 「来たんだ、部長。」
- 「セキグチ。」
- 「いやまあ、来るとは思ったけど。」
61ページ目
- 「いや……、僕は結局まだわかってない。」
- 「みんなが何を考えているのか……だから……」
- 効果音キ
- 「うっせ。」
- 「いくぞ。」
- 「バーカ。」
- 「そんなん、私らもわかるわけねーだろ。」
- 「ちょ、何すん…」
- 効果音ぷしゅー





























































