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1:2020.8.25 (23:01)

「トオイヒビ:大王崎の夏合宿。」

三重県の端っこのそのまた端っこにある大王崎波切(なきり)で
毎年美術部の合宿がおこなわれた。

今は知らないが、当時は民宿も数少ない、
崖と海と空と廃屋しかない小さな漁村だった。

大した思い出も残っていないが、
セキグチがある時「UFOを見た!」と叫んでいたのを覚えている。
見たと言うんだから、UFOはいたんだと思う。
UFOくらいいなけりゃやってられないくらいの、退屈な合宿だった。

2008年にアニメ「とらドラ!」を観た時に、
同じような状況で、UFOがどうのこうのという話が出てきた。
セキグチもああいうことが言いたかったのかな。

多分違う。

夜、部員みんなで花火をした。
僕はずっと、砂浜のすみっこで線香花火をした。

2:2020.8.25 (15:18)

「誰のための自己満足。」

好きな人に褒めてもらいたい、喜んでもらいたい。
それは誰にとっても普通の感覚だと思う。

でも僕たちは失敗するまで
人が望むことと自分が褒められたいことの差に気づかない。

僕は優しい。
優しいので努力する。自分を犠牲にしても努力する。
体が壊れるまで力をこめ続ける。
そして最後に、自分自身も見失う。

プレゼントの失敗はわかりやすい。一度で理解する。
しかし一緒にご飯を食べる、眠る、掃除する、家事をする、
そんな日常生活に対して見返りを求めれば、
やがて二人の関係は崩壊する。

さあ、こんな失敗は誰でもする。君たちもしただろう?
その後に何をしたかが問題なのだ。
いったん家庭や教師や環境のせいにする癖がついたら
人間は二度と反省などしないことを、
僕はようく知っている。

3:2020.8.25 (1:22)

「天国茶屋。」

ネパールと言えば首都のカトマンズ、
そしてヒマラヤ・アンナプルナが見えるポカラが観光地として有名です。

僕は観光には何の興味もないので
とにかく日本人がいないところを探して
名もない山間を転々と旅していきました。

ちなみにこの店は僕が居候してからしばらくして、
おまわり的な人たちが拳銃をもってやってきたので
つぶれました。

その写真もどっかにあったはずです。
探しておきます。

4:2020.8.24 (18:16)

「思春期の本気なんて。」

誰だって自分を悪者にしたくはないし、傷つきたくもない。
しかし不穏な空気が流れてくれば、それにたやすく流され、
自分の責任ではないと自分自身に言い聞かせようとし始める。

思春期の正義や優しさなど誰も幸せにしない。
人からレッテルを貼られる前に、
自分から先に不幸を背負って見せることで
傷口を最小限度にとどめようとする、
それが子供の正義であり、優しさである。

わあ、何て最低なやつだ……、って思いました?
君はそう言い切れるほど自分自身を知っていますか。

ごくまれにお知らせを送らせてください。 はい いいえ