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「夜に描く。」

当時の友人には、
「好きな人と自分の部屋にずっといてそういう気分にならなかったのか」
とたびたび訊かれた。

ならなかった。
多分ヌードデッサンの授業で変な気分にならないのと同じだ。

あるいは僕は先輩のことを好きじゃなかったんだと思う。
触れてはいけないという壁を自分で作って、
頑なにそれを守ることを恋愛と錯覚していたのかもしれない。

ただ一度だけ、
それを破って僕は先輩に触れた。

「ゴワス部生活。」

僕は大学生になるまで「おしゃべり」が出来なかった。
男女の違いなのか、ただの性格なのか、
しゃべればしゃべるほどストレスに感じた。

しゃべる=互いの時間の拘束

なんて考えていて、
どうせしゃべるなら意味がある(と思い込んでいた)ことを
話すべきだと思っていた。

やがて「意味のある会話」なんて言ってたことが
猛烈に恥ずかしくなる季節がくると、
僕はくるくるとよくしゃべるようになった。

その頃から「話をよく聞いてくれる人」「聞き上手」なんて
言われることも増えたが、
ハハハハ、笑ってしまう。

僕は全く人の話など聞かなくなっただけなのに。

「平和への願い。」

あながち冗談ではなく、
これから死ぬまで仕事をとってきて働いて、という生活よりも、
今死亡して保険でまとまったお金を家内ちゃんに残した方が
幸せなのでは、と思う時がある。

もちろん家内ちゃんマンガはマンガなので、
本人はこんな金の亡者ではない。
しかしSMAPの亡者ではあるので大して変わらない。

もう起き上がるのが億劫なんだ。
でも起き上がらないと描けないんだ。

「いらいらする。」

先生をしていると、「何かアドバイスを」と求められる機会も多々ありますが、
率直に言うと助言できることなんか何もないのです。
好きなようにやりなさいと思っています。
そのかわり、何かを得るための場所は提供してあげられます。

ある人はそんなの放置プレイだ、無責任だと怒ります。
ある人は、じゃー勝手にやるから後で見てくださいねとさっさと歩き始めます。

どっちがいいのかも、僕にはわかりません。
そういう意味では僕は無責任の塊です。

ただ僕は何も思い通りにならなかったので、
今でも何か思い通りにしたいという気持ちが渦巻いています。

うんざりして、げんなりして、全部人のせいにしたい時、
割とそのわがままが僕を救ってくれたりします。