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頭を撫でられる少年と本を読む男性のイラスト

でもその地味なところに到着するまでに、
派手派手しい、
けばけばしい、
愚かしい、
自分であるという厄介な荷物を
軽くしていく作業がある。

それは一人ではできないことだよ。

どんなに努力したって。

オズ先輩が壁にもたれて座り、物憂げな表情でタバコをくわえているイラスト

今日も朝になった。
一度眠ってしまうと、二度と目が覚めないような気がして
恐ろしいのだ。

学生の時もそんな気分が続いたことがあった。

学生の時と違うのは、
「二度と覚めない」という感覚が、
とても現実に近いということだけだ。

焦る少女と過去の記憶、現在の苦悩

自分が元気な時はそんなことを振り返りもしないんですが、
気分が傾いてくると泥のように何かが湧いてくる。

泥は濾過すればきれいな水に戻るが
この何かがきれいになることは永久にない。

ショートヘアの少女が猫クッションを抱え座る

僕は「逃げていい」なんて思わない。
「死ぬくらいなら逃げていいよ」も正しそうでいて、違和感を覚える。

その違和感は、
逃げ場などない、
一刻の猶予もなく追い詰められた人間に対して、
あまりに他人事で突き放した無責任な言い方に聞こえるからだ。

僕が逃げていいと言う時は、
「ここに、僕のところに逃げてくればいい」という意味であり、
僕自身がその責任をとる、という意味でもある。

それを信用するかしないかは死にたい君自身であり、
それは僕とは関係がない。

僕は「死にたい」と僕を頼る人間に対しても、
常に最初から
僕に君たちを救いたい意思はないこと、
ただの興味本位であること、
ただし、決して鼻で嗤ったり、説教したりはしないこと、
でもただ聞いてるだけではなく、僕の意見は意見として言うこと、
を説明した。

それでも人はやってくる。
それほど追い詰められている。

そしてそんな追い詰められる世界を作ったのが
僕たち自身であるという罪悪感が、
テレビやネットで芸能人が適当にしゃべる、
いじめ体験や不幸な生い立ちやきれい事の「逃げていい」
に対して、

激しい反発を引き起こす。