2024.4.1
忘れ得ぬ人々「枝くん。」
僕はどちらかと言えば直情的なので、ひょうひょうとした人間と相性がよかった。実家近くが噴火して帰ってしまってから20年、僕の周辺の誰もが行方を探している。愛された男だった。
枝くんは大学の同級生だが形而上学的な存在だった。
ページ内の表示数
僕はどちらかと言えば直情的なので、ひょうひょうとした人間と相性がよかった。実家近くが噴火して帰ってしまってから20年、僕の周辺の誰もが行方を探している。愛された男だった。
女っ気のかけらもない枝くんも、時々「俺にも色々ある。ゾ。」と部屋の天井の隅をじっと見ながらつぶやいていた。