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イーゼルの前で振り返る画家風の女性、筆と手紙

美術部の空気も色々あるでしょうけど、 部長のわたくしが漫研的な馴れ合いが嫌いだったのと、 怪我などで運動部から移ってきた部員が多かったから、 ゆるふわ希望者の受け皿的な部ではなかったと思う。

当時のわたくしは多少ピリピリした空気の方が 人とより仲良くなれる方だった。 わたくし自身、筋の通らないことに狭量な、 頑迷で潔癖な性格だったこともある。

大学の美術サークルも、 サークルによってゆるふわ・飲み会メインで人が多いとこ、 ピリピリしてて意識高いところ、 どっちにも属せないおとなしい人が集まるところ、 色々選択の余地があるのはマンモス大学のいいところだったと思う。

しかし全くサークル同士の交流がなかったのが面白い。 一回くらい合同コンパとかあってもよさそうなものなのに。 やっぱ違う人種とはつきあえないんだよな、学生レベルだと。

わたくしは わたくしがいるところはわたくし自身で空気を作る、 などと思っていたところがあるので 大体どこに属していてもいつの間にか 中心メンバーになっていることは多かった。

というと自画自賛に聞こえてしまうかもしれないけれど、 学生のグループなんてのは、強力な信念を持っている… というかわがままな人間に そうでもない人が合わせるという図式だけで成立している。

学生だけに限った話じゃないか。

今は本当に内にこもって 自分のやりたいようにやっている。 相変わらずジタバタしているが、ジタバタしていることを言い訳にして 何もしない時間を作るのは好きじゃない。

そういうのは性格なんだろうと思う。

セキグチが画架の前に立ち、振り返りながら少し微笑んでいる。白いシャツにエプロン、スカートという美術部らしい服装で、手には筆を持ち、もう片方の手で隠すように白い手紙を持っている。光が差し込む部屋で、彼女の内面に秘めた思いが感じられる、静かでほっこりとした雰囲気の一枚だ。