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手を差し伸べる。

もちろんこれは僕に差し伸べている手ではない。
僕は差し伸べられた手を握り返すことが上手くできない、
素直ではない人間だったから。
オータニが優しい人間だったかどうか、
僕にはよくわからない。
友達と呼べるほど二人で話し合ったこともないと思う。
でもいつも幼馴染みのマキタには手を差し伸べていた。
それは間違いない。
僕はそれをキャンバス越しに視界の端で見ていた。
そして羨ましいと思っていた。







