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「人間とは。」

僕がずっとずっと知りたかった、
虚無がきっとこれだ。
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僕がずっとずっと知りたかった、
虚無がきっとこれだ。

そこで自分もマキタの前では
変な顔になっているんだろうか、
なんて考えて夜眠れなくなる。
人間の顔はうつくしい。
どんな顔で、誰であっても。

目の前で人が狂っていくのを見ていた。
怖かったのと同時に、ちょっと羨ましく思ったことも覚えている。
もう人を指して「狂っている!」と言うことは出来ない。
自分が狂っているのかいないのか、
自分でもわからなくなってしまったからだ。

高校一年生の観劇会か何かで演劇部の舞台を見て以来、
僕はすっかり演劇に……というよりその時舞台に出ていたマキタに
夢中になってしまった。
なので演劇部の発表会的なものには
まめまめしく足を運んだりしていた。
楽屋まで行って写真撮ろうよ、と言ったこともある。
多分こんな会話があって、断られた。
僕は芸能人やアイドルを好きになったことがない。
でもきっとファンというのは、
こういう行動をとるんだろうなとは思う。
僕は身近な人間しか好きにならない。
手の届かない存在に遠くから憧れることはない。