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「正直でない正直。」

正直でない者同士は正直で恐る恐る殴り合う。
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正直でない者同士は正直で恐る恐る殴り合う。
僕は当時、深刻な分離不安に悩んでいた。
とにかく知ってる人でも知らない人でも、誰かが自分から離れていくことに異常な恐怖を感じるのだ。普通であれば(同級生や恋人であれば)一発で嫌われるだろう。
そういう意味でもたくさん迷惑をかけた。
この地を自ら離れ、上京した瞬間、たちどころに治った。
僕は甘えていた自分にやっと心から気づくことになる。
最初から居場所のない人間は孤独ではなく、段々居場所がなくなっていくから孤独なんだ、と当時の僕は思っていた。
何度ももう絵なんぞ描いていても意味はない、と思ったが、「私は幸せになったから描くのをやめたのだ」という先輩の言葉が、その呪いが、
僕自身をいつまでも縛って決してやめさせてくれず、悶々と鬱屈した毎日を送った。
特に先輩と僕の間には何もなかったし、先輩が死んだとか僕が狂ったとか、そんなドラマティックなことは何も起きなかったが、
僕はなんだか、ただ、さみしかった。