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「だが俺は間違っていない。」

女の子は高校までに、
しつこくされて嫌な思いをする経験をある程度してきている。

ただおっかける以外に脳がない、目覚めたばかりの僕のような男を、
以前の記憶と照合して最初から警戒している。

小学校の時からそんな経験を経てきた人間ならともかく、
高校まで来て急に目覚めた人間には
人の気持ちよりも自分の気持ちが最優先であり、
やることなすこと全てが間違っている。

間違っている自分を見つめることもできない。
人間に到達していない進化前の動物だからだ。

人気ものが何故人気ものかと言えば、
人気があることに慣れているから。
そうでない動物は、失敗し痛みで学習する以外人間になる方法はない。

それはそれとして、
僕はその僕を間違っていたとは思わない。

世界中の空気が悪くなっていく(ような気がする)さなか、
どうしてこんな退屈な話を描きたいのかと言えば、

それまで自分の中に存在しなかった概念が突如生まれた時、
人はそれに対してどう接し、どう折り合っていくか、
できるだけ小さい小さい目線で語りたいからだ。

例えばなんの変哲もない主人公が
突如として世界の終末や陰謀に巻き込まれる。
エヴァンゲリオンを起点とするセカイ系の物語は、
僕が描いているような小さな自我をめいっぱいまで肥大させた創作物語だ。

僕が描いているのも平和な話だとは思っていない。
エヴァにのって人類を補完する話と同じくらい
これは僕の中では重要な話だったのだ。

そういう意味で、僕は少しも間違っていない。

「歩み寄らぬ。」

家内ちゃんと出会ってからもう30年近く経ちますけど、
お互い「わかるー」って言ったことはほぼない。

僕は80年代少女漫画のべたべたなラブコメ…、
つまり「ものすごく狭い世界(学校とか)の中で、自分及び自分の近くにいる人のことばっかり考えている」
という世界が好きなのです。

もちろんそうした世界に共感しているわけではない。
描いてる作者がそもそも自我の肥大した女子中高生なのでそれしか描けないのです。そこがいい。
賢くなっちゃうと描けないからな。

家内ちゃんは殴り合うわかりやすいエンタメが好きみたいです。
自分と関係ない時空で世界が誕生したり滅んだりするのを
神の視点で眺めているのが大好きです。

ミクロの世界で生きている夫と
マクロの世界で生きている家内ちゃんは
視点が両極端過ぎて喧嘩にもなりません。

「鑽火(きりび)。」

妻が夫を送り出す時に火打ち石をカチカチやる、あの儀式[鑽火]は
映画や戦争のフィルムでしか見たことがない。

ただ日常の儀式ではなく、神事としてであれば
豊作の祈祷だか何だかの時にカチカチやることはあった。
伊勢神宮があることと神事がさかんなことは関係あるだろうか。

みなさんも見たことがある、やったことがあるという経験がありましたら
教えていただけると僕がにっこりする。
そういう地域差のあるまじないや習慣はとても好き。

僕は僕用の火打ち石を持っていた。
宗教は関係ない。
家の土蔵に捨ててあったがらくたを、面白いから持っていただけだ。

今は「フクザツな家庭の子」を内情まで含めて
センセーショナルに知ることができる。
というか、もう知りすぎてお腹いっぱいだ。
むしろ「フツーの家庭」のが希少なのではとさえ思える。

だが当時は複雑な家庭を知ることはできなかった。
村木は僕が初めて触れた、複雑な家庭の子だった。

何もできないので何かを一生懸命しようとした。
勉強をがんばればよかったんだが、逃げた。
面白くなかったから。

何もできない何もできないと言い訳を繰り返しながら、
僕はただ火打ち石で魔を祓う。

愚かだが
否定するにはあまりに純粋だ。

冬虫夏草……。うごめ紀?

「原型。」

僕は徹底して自分のやりたいことをやりたい方で、
かつやりたい、やってみたいことは無限にある感じでしたから、
絶対に結婚にむいてないと色んな人から言われました。

僕の悪癖の一つに、
僕ができることはあなたもできて当然である、があり、
それは2、3人とは言え、女の子とつきあったり別れたりしなければ
今も永久に続いていた癖だと思います。

しかし僕の描くこんな経験談は
他の人にとっては全く役に立たない。
ひとづきあいほど情報が役に立たないものはありません。

人間関係の話なんか悪口だけでいいと思います。
いいんですよ、誰もいないところで2人で話す悪口が一番楽しいですから。
悪口は最もセンスが問われる会話スキルです。
イヤなやつが話す悪口は必ずイヤな感じがします。

人間関係ではなく、「僕と君」の世界だけが
僕が大事にしている世界です。