2024.4.1
2021年3月50P
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「ストイック。」
どうでしょう。
マンガの中に頻繁に登場する、
僕が好きだったひとたちは、
みなストイックでしょうか。
僕自身もまた
ストイックでありたいと思い続けています。
ジブンガタリを、格好いいと思ってやっているのです。
「僕と加藤。」
僕は多分、「みんな」と上手くやっていこうと思えば
できたのだと思う。
でもどうしても流される。
イヤだ、ダメだと言えなくなる。
笑って、内心人をバカにしてしまう。
高校生の僕は
それが怖くて怖くて怖くて。
「僕とムロイ。」
人を好きになったことがない人はいるだろうが、
人を傷つけたことがない人はいないだろう。
そしてそんな傷つけた話を語る機会もまずないだろう。
語るといい。淡々と。
甘いセンチメンタルははねのけて。
「思い出。」
内容はもちろんラブレターとかじゃなくて、
どうでもいいことだったと思うのだけれど。
いやきっと、その時の僕にとっては
どうでもよくないことだったんだろう。
思ってることはなかなか伝わらない。
紙に書いてさえ、こうして伝わらないのに。
「さみだれちゃんと僕と大学生活。」
こんなことも、大学生活の中でしか、
そして相手が友人では出来なかったと思う。
さみだれちゃんは一言もしゃべらないし、
表情もなかったが、
僕の全意識と時間を一日集中させれば
微細な顔の動きもよく見えるようになる。
得難い経験だったと自分でも思う。