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「私は見ている。」

さみだれちゃんは近しい人の死が原因でしゃべれなくなった子でした。
僕と出会った時はまだそのショックが癒えておらず、感情もほとんど表現できなかった。

時々ただじいっと見ているその目をよく覚えている。

僕もまだ20代で、僕がなんとかしてあげなければならないという使命感みたいなものがありました。
結局僕は何もできず、結果的に家内ちゃんを選ぶことになります。

正義と愛と使命だけでは誰も幸せにはならないのだと、身を持って知りました。

「教室。」

必ずしも元気な時に元気な絵が描ける、描きたいわけでもなく
不安な気分が満ちてくると明るい絵を描きたくなったりするもので。

モーツアルトの天才伝説の一つに、
「人生で最も幸せな時期に最も暗い曲を、
最も悲惨な時期に最も明るく幸福な曲を作った」
というものがあり、僕はその話が大好きなんですが、

なんのことはない、
近年の研究で単に伝わっていた作曲時期が間違っていただけだと判明しました。

知ることは大事ですが
知りすぎると夢は小さく小さくなってゆきます。