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「その扇風機があるのは校舎の隅の奥の奥。」

高校というのは意外と生徒が行かない盲点のような場所があるもので、
入学して最初にやったことは見取り図を勝手に作成して
退屈が沸点に達した時の逃げ場所を確保することだった。

自分でいうのも何だけど、
そういうことには抜群の行動力があったと思う。

逆にいうと2年生でマキタと同じクラスになるまで
そんなこと以外やりたいことは皆無で、
何度も母に学校やめていいかと相談した。

甘えていたんだと思う。
ルールの中からルール自体にただ不満を述べるのは愚かな人間のやることだ。

でも立入禁止の屋上への合い鍵を入手したり、
数少ない扇風機のある部屋に先生が来ない時間を調査したり、
そんなことは楽しかった。

いつの瞬間も
本当に楽しいのは何の役にも立たないことを一生懸命やる時だ。
毎日毎日ただ描き続ける、こうした絵やポエムのように。

「プライドを捨てる時。」

根拠のない自信や自尊心は
全然ないより高すぎる方がましだろうと個人的には思っています。
それはそれらを捨てないとどうしようもない場面に
学生時代必ずどこかで遭遇するはずだからです。

ないものは作れませんが、あるものを壊すのは努力できます。
自分の力でどうにも出来ないことはつらいだろうと思います。

僕にとってこうした20歳の一瞬はとても大事で、
以降少しづつ楽になっていった気がします。

僕は残念ながら今言う毒親や自己肯定感の低さについて
ピンとこないので何も語れないし
うわべで同情することくらいしかできません。

「僕も自信なんてなかったよ」と言うこともできますが、
多分心の底ではあったんでそれは嘘です。

僕が自信なさげなポーズをする時は、
失敗したらどうしようという不安な場面で
最初から自信がないことにして保険をかけた時だけでした。

自尊心や自立心の強かった僕にとって、
自分の勝手な理屈で助けを乞う、つまり一緒にいてくれと求めることは
相当に勇気がいることで、
故によく覚えています。

相手にとっては「なんのこっちゃめんどくせえ」という話ですけれど。