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「放課後。」

マゾヒストの本質は、膨張し続ける欲望を満たす手段が
自分の中にはないということにある。

言葉がきついからサドで、
卑屈におどおどしているからマゾというわけではない。

他人によってしか充足できないと自覚しているくせに
自分では永久に充足しようとしないこと、
つまり自分自身という問題を避け続ける自己の欠落が
マゾヒストの性格である。

自分をマゾだと言いたい気持ちの中に、
わかりやすい隙を作ってそこを攻撃されたいという打算と甘えがある。
だからマゾヒストはどう攻撃しても自分を変えない。

「自分が悪いんです」「自分がだめなんです」と
言いながら本心は別のところにある。

こうした話は他人を観察して得られた考えではない。
自分がそうだったからよくわかる。
だから共感しない。

「美術準備室。」

僕がマキタに強く惹かれたのは、
普段の無愛想な感じと舞台での派手な喜怒哀楽の強いギャップであり、
人間て不思議だなあと思ったのがきっかけです。

それに比べると僕はその思慕を表現するのに
「ただ近づいていって話す」以外の手段が何もなく、
あまりに何ももたない自分に相当落ち込んだ覚えがあります。

何を言いたいかというと、
その憂鬱、その自己否定はごくつまらない、誰もが通る普通の道であり、
そして次に進むためにどうしても必要な道でもあったと
僕は自分に照らしてそう思うのです。