お知らせメンテナンス中(ご迷惑おかけします)

旧サイトのようなブログ形式でだらだらと読みたい場合はこちらのページをブックマークしてください。
新着から過去に向かってすべての投稿が掲載されます。

部室で絵を描くハセガワと、彼を想うオズ先輩

最初から居場所のない人間は孤独ではなく、段々居場所がなくなっていくから孤独なんだ、と当時の僕は思っていた。

何度ももう絵なんぞ描いていても意味はない、と思ったが、「私は幸せになったから描くのをやめたのだ」という先輩の言葉が、その呪いが、

僕自身をいつまでも縛って決してやめさせてくれず、悶々と鬱屈した毎日を送った。

 「逃亡。①」

喫茶店で煙草を吸うハセガワとオズ先輩

特に先輩と僕の間には何もなかったし、先輩が死んだとか僕が狂ったとか、そんなドラマティックなことは何も起きなかったが、

僕はなんだか、ただ、さみしかった。

美術部の夏合宿で廃屋を描くハセガワと、暑がるセキグチ

男は先生と僕のみ、あとは全員女子である美術部の合宿は理不尽なことばかり。

僕はいつも重い全員分のイーゼルとキャンパスを先生の車に積み、夜のための花火などを買い、アイスを買い、奔走した。

疲れ果てて合宿から帰宅すると、両親が「お前はまた女の子にたかられたんだろう」などとしつこくひやかし、僕のペーソスは誰にも理解されなかった。

鉛筆でマキタを描く手と、オータニに頭を撫でられるマキタ

絵を描き始める理由は人によって様々だと思うけれど、僕はマキタに僕自身を知ってもらいたくて描き始めた。

もちろん、君を描いたなんて言える筈もなく、絶対に誰にも見られてはいけないと思いながら、マキタにだけは見られてしまえばいいと思っていた。

マキタは本当は知っていたことを、後で知る。