
コツコツと足音がして胸がときめくが、
たいてい来るのは美術部顧問の先生。
先生がにやにやしながら「マキタかと思た?」と言う。
何やこのおばはん帰れ、と僕は心の中で毒づく。
そんな小さなことだけ覚えてる。

コツコツと足音がして胸がときめくが、
たいてい来るのは美術部顧問の先生。
先生がにやにやしながら「マキタかと思た?」と言う。
何やこのおばはん帰れ、と僕は心の中で毒づく。
そんな小さなことだけ覚えてる。
美術室で、オータニが床に座るマキタの頭を優しく撫でている。マキタは前を見つめ、オータニは微笑んでいる。ナレーションは、4階の美術室から3階の演劇部が見えること、会話を想像しながら絵を描き日が暮れる様子、そして誰かが美術室に寄ってこないかと階段の音に耳を澄ます心情を語っている。