自分のことを考えると、
子どもを無邪気だとは思えない。
むしろ純粋で素直な邪気に満ちている。

ジャン＝コクトーの小説みたいに。

しかしだからこそ、
ふいに訪れる一瞬の無邪気は美しい。

ずいぶん前に「人生はクソゲー」みたいな言葉をよく見た気がする。
クソゲーにしろ良ゲーにしろ、
ゲームみたいに進むのなら楽なのになとは思う。

僕はクソゲーを一生懸命やるの好きですから。
でもゲームっぽい要素なんか現実のどこにもなかったよ。

分厚くつくったスパニッシュオムレツって
なんであんなに美味しいんでしょうね。

こんな早朝の憂鬱も10年経てば笑って
「あーあの頃病んでたかもな」とか言えるだろうか。

10年後、僕が今と同じ程度の状態で生存している確率は
現実的に考えて五分五分だ。

10年。
短い。