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「でもそういう子が好きで。」

正直なことが本当にいいことなのかどうか、
僕にはよくわからない。

正直になればなるほど
何も上手くいかなくなる。

僕はそれに負け、
正直なままではいられなかった。

だからなおのこと、
家庭や恋愛や、そういうことでなく、
自分自身にもがいている人が好きなのだろう。

「君は家の話をするのが大嫌いだった。」

やることはやっといて
急に大人ぶって説教みたいなことを言ったりする。

そんな内心を高校生に見透かされ、
妙な自尊心の高さから、
僕は分不相応に他人の家庭に踏み込んでいく。

そしてこうした空気から3週間ほど経った朝、
阪神大震災が起きる。