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「何も言わない方がいい。」

優しく慰めてあげることは簡単なんだけど、
それをしたからなんだって話だ。
それは僕の役目ではない。
僕の役目はただ大人になれずにずっとそこにいる、
地縛霊のようなものだ。
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優しく慰めてあげることは簡単なんだけど、
それをしたからなんだって話だ。
それは僕の役目ではない。
僕の役目はただ大人になれずにずっとそこにいる、
地縛霊のようなものだ。

ひとりぼっちは、
独り法師。
独りでさすらう僧のこと。
最初から独りならさみしくない。
二人だからさみしい。

マキタは僕を好きでない。
何となくぼんやりと決着がついた空気になって
元の関係に戻るか、きっぱりと諦めて距離を考えるか、
決めなければならない時に、
マキタが助け舟を出した。
僕は動揺して無視した。
これが最後だった。
卒業式の「その節は」まで
僕たちはほとんど目も顔も合わせることはなかった。

子供の頃の光景が今夫婦で繰り広げられておる。