
とるに足らぬ中年がどんな言葉でどんな未来を君たちに語っても、それは説教か懐古趣味にしかならない。
が、「死にたくはないが消えたい」という君たちの絶望を聞く、読むたびに何を語ってあげられるのか悩む。
僕は僕の話をただ繰り返し語ることしか出来ない。

とるに足らぬ中年がどんな言葉でどんな未来を君たちに語っても、それは説教か懐古趣味にしかならない。
が、「死にたくはないが消えたい」という君たちの絶望を聞く、読むたびに何を語ってあげられるのか悩む。
僕は僕の話をただ繰り返し語ることしか出来ない。
夫の思春期は、自己愛と劣等感から「自分はダメだ」という思いに囚われていた。人に出会うたびに「自分」を作り直し、本当の自分とは誰かと問い続けたが、明るく振る舞っても、真剣に取り組んでも、全てが失敗に終わった。そして最後に「自分」を徹底的に諦めるまでの10年間を過ごした。家内ちゃんは諦めたような表情で座っている。