
美術準備室は顧問の先生と美術部部長しか入れない、鍵のかかった小部屋だが、
僕が部長だった間は、僕と近しい人間のたまり場となっていた。
演劇部部長のオータニも、
勝手に来て勝手に昼寝などしていた。
いつも内に閉じこもって
何やら考えるふりをするのが癖になっている僕から見ると、
オータニも同級生ながらずいぶん大人に見えた。
大人になりたかった。
一瞬でも速く。
美術準備室は顧問の先生と美術部部長しか入れない、鍵のかかった小部屋だが、
僕が部長だった間は、僕と近しい人間のたまり場となっていた。
演劇部部長のオータニも、
勝手に来て勝手に昼寝などしていた。
いつも内に閉じこもって
何やら考えるふりをするのが癖になっている僕から見ると、
オータニも同級生ながらずいぶん大人に見えた。
大人になりたかった。
一瞬でも速く。
心が揺れたら 押してください
女子学生がソファに腰掛けており、制服を着て脚を組んでいる。彼女はコップを片手に持ちながら、何かを考えている様子だ。「いちいち自分の好き嫌いに人の顔色見んなや」と発言し、背後には男性らしきキャラクターが「めんどくさいのう、お前らは」と返している。本が積まれた部屋での会話だ。