ムンク作。
ムンクもそうだけど、同じテーマ同じ構図の絵を
執拗に何枚も何枚も書いたりすることは珍しくない。
それもあって僕も同じような絵を何枚も何枚も
描くことには抵抗がない。
この絵の「接吻」は初期の素描だが、油彩・木版となるにつれて
男と女の境界線はなくなり溶け合って一つの物体になっていく。
それは甘美な光景だろうか。
ムンクの作品からは不安しか感じない。
愛とは決して満たされないということだとある詩人が言った。
二人で溶け合えば溶け合うほど
不安だけが自分の中に満ちてゆく。
ハセガワがヌードで座っている姿が描かれている。背後にはムンクの作品「接吻」にも似た男女が溶け合うように抱き合っている絵が配置され、愛の複雑さと不安を象徴している。モノクロの濃淡で表現されたこの画面は、内面の葛藤や甘美さとは別の満たされなさを匂わせている。
