逃げていい、という言葉は、
よくわからん芸能人や誰だか知らんえらい人が
口々に叫んだ結果、虚しい形だけの言葉になってしまった。
逃げたあとどうするのかを一言も言わずに
ただ逃げていい、僕も私も昔しにたかった、などと、
知らんよ。とは思わないか?
僕が高校生だったら余計信用できなくなるな。
好きな人に、迷惑をかけていいと思えることは
大分救われる。
その時、とっても嫌われたなら、
元気になってからがんばって取り返せばいいと思う。
ハセガワは自分を責め続け、キッチンで頭を抱える。彼は「誰のせいだ。僕のせいなのだ」と苦しむ。一方で妻は「夫は安らかにしてよい」と言い、その言葉が響く。後の場面で、先輩と話すハセガワは、好きな人のせいにすることが楽になるなら耐えるよりいいと語る。自責に苦しむ彼が、少しずつ自己肯定に向かう心情の揺れを描いている。
