幼少期のハセガワは元々夢や希望を持たない性格で、立派な大人になれないと叱られても冷めた態度で反発していた。成長したハセガワは物事を根本から疑う姿勢を持つが、言葉だけにこだわる行為に自分自身の空虚さを痛感する。言葉よりも感情を優先させる動機から、ハセガワは絵を描き、ピアノの演奏を行い、詩を読む表現活動に没頭した。 夢や希望を持たない代わりにハセガワが一貫して求めていたのは、目の前にいる他者が誰なのかを知ることだった。高校時代にマキタと向き合ったハセガワは、他者の本質を理解したいという切実な問いを強く意識し続ける。その動機を失っていないハセガワは、他者への問いかけを現在も漫画という表現形式を借りて描き続けている。

