ハセガワは他人の意地悪さに気づいて暗い気持ちになるたび、自分自身も意地悪だから気づくのだと自覚する。彼は過去に他人に対して取ってしまった冷淡な言動を一気に思い出し、強い自己嫌悪に陥って頭を抱える。一方で彼は、わがままと意地悪は異なると捉え、奔放な家内ちゃんは自分を暗い気分にさせないと振り返る。 店でオズ先輩と席を並べたハセガワは、煙草をくわえながら先輩も自分を暗い気分にさせない相手だと話しかける。オズ先輩は短く疑問を返したあと、単にハセガワに対してそれほど興味を抱いていないからだと淡々と告げる。ハセガワはその突き放したような無関心さこそが理由なのだと肯定し、モノクロな日常の中で静かに納得して答える。

