かつてのハセガワは、大学進学や他人と一緒に絵を描くこと、人に教える仕事や結婚などを頑なに拒絶していた。だが実際に経験すると楽しくて何十年も続き、かつて抱いた大人への反発も納得を求める自身の甘えだったと悟る。 美少女を描く仕事も十年以上続き、病気になった妻を看病するため異常な速さで仕事や家事をこなすようになる。過去の偏見や思い込みとは裏腹に、ハセガワは周囲の人々と深く関わりながら着実に年月を積み重ねていく。 ハセガワは、高校時代に好意を寄せながらも相手の内面を何も知らなかったマキタとの淡い思い出を振り返る。ひとつの買い物袋を二人で持って並んで歩いたあの日を胸に、ハセガワは果てしない人生の道を今も歩き続ける。



