
僕の目が、カメラで出来ていたらよかったのに。
でも写真なんかなくっても、先輩はいつだって隠そうとして隠せない顔をしたんだ。

僕の目が、カメラで出来ていたらよかったのに。
でも写真なんかなくっても、先輩はいつだって隠そうとして隠せない顔をしたんだ。
居酒屋のカウンターで、ハセガワは酒が入ると美術や文学について熱く語るオズ先輩の話を聞いている。ふとした瞬間に、話しすぎたと自覚して黙り込むオズ先輩の横顔を見て、ハセガワは密かに「かわいい」と好意を抱く。いつかその気持ちを伝えたいと願う、大学時代の二人の穏やかな日常の一幕である。