
長い時間をかけてマキタと結局上手くいかなかった僕は、大学に入ると同時に叶えられてしまったしあわせに戸惑って、どうすればよいのかわからなかったのだと思う。
これがしあわせの形だ、と思ってしまうと、そこから先のことを何も考えなくなった。

長い時間をかけてマキタと結局上手くいかなかった僕は、大学に入ると同時に叶えられてしまったしあわせに戸惑って、どうすればよいのかわからなかったのだと思う。
これがしあわせの形だ、と思ってしまうと、そこから先のことを何も考えなくなった。
忙しい村木に代わり、ハセガワが食事を用意する。二人は食卓を囲み、村木はハセガワの料理を絶賛しておかわりをねだる。食後は背中合わせに座り、読書するハセガワに村木が寄り添う。繰り返される安心感のある日々の中で、村木は自分の中に「しあわせ」の基準ができたことを実感し、穏やかな表情を浮かべる。