2024.4.1
「セキグチとヨシダ⑤ 。」
後輩・天文部ヨシダとどれくらいつきあっていたのか、思い出箱の日記に記述がなく、思い出せない。
どっちが先輩だか後輩だか、わからないような関係だった。
大分ひどいことした、という罪悪感は残っている。
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後輩・天文部ヨシダとどれくらいつきあっていたのか、思い出箱の日記に記述がなく、思い出せない。
どっちが先輩だか後輩だか、わからないような関係だった。
大分ひどいことした、という罪悪感は残っている。
美術部と天文部は隣同士だった。
隣同士色々あるのは人でも国でも部活でも、一緒だ。
そして僕は目ざとく気づくようでいて全く気づかない。
自分のこと以外はひどく鈍感にできている。
僕が仲の良い女の子を時折墓場に連れていったのは事実で、
墓場が好きだったのも事実だ。
そしてヨシダが言うことも、事実だった。
誰も嘘をついていないが、それはとても苦しいことだ。