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2:2021.2.2 (13:13)

「そういう風に出来ている。」

年齢と共に人を好きになる能力も衰えていく。
特に人と関わることなく生きていきたいと思うようになる。

さみだれちゃんは一言もしゃべられない。
僕が結婚する前に、最後に仲良くなった人間である。

3:2021.2.3 (1:37)

「無風地帯。」

「君のためを思って言ってるんですよ」
「君のこと、わかる気がする」
「その生き方もアリかな。」
「ちょっと一旦落ち着こ?」

そうやって風が吹く。
どうでもいい風だ。
ねっとりと粘りつく、
なまあたたかい風だ。

みな風が吹く方向を向いて
逆らったり流されてみたり。

いらなかったんだ。
そんな風なんて。

君自身には、
いつだって風が吹かない。

4:2021.3.21 (23:43)

「さみだれちゃんと僕。」

僕はあまり「出会い」「出会う」という言葉を使わない。

自然に誰かと仲良くなることはほとんどなかったからだ。

だから僕はさみだれちゃんと出会ったわけではなく、
ただただ虚しいだけの僕のその季節に、

見つけた、のだと思う。

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