本編「春 Primavera」に登場する演劇部部長。
「僕」とは高校2年の時に同じクラスになる。普段は美少女風でクラスの人気者だったが、中身はゴリラ。時々とんでもない毒と暴言を吐く。が、基本的にはさばさばした、嘘をつけない女の子。
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本人の字シリーズ。
オータニは一枚しか手紙がないので
何度も同じ言葉を引用していますが、
僕はこの手紙を卒業後にもらって、
「今じゃなくてつらかった時に言ってくれよ」
と思いました。
でも一人でいいんですよ。
誰か一人、見ててくれている人がいれば
人は生きていけます。
100万人はいらないです。
多分、現実であれネットであれ、
欠けているのはオータニのように機能する人間なんだと僕は思う。
ネットの一番の問題は、
「本当の意味で仲直りができない」ということだ。
おかしな言動、おかしな行動をとれば
二度と相手にはしてもらえない。
完全無視か、最近なら問答無用で訴訟だ。
僕自身も、前置きもなくいきなり無礼な言葉で切りつけられたら
その後どんな反省の弁が語られても恐らく永久に許すことはない。
ネットでは「許してもらえるまで許しを乞う」という行動さえできない。
チャンスは一回きりだ。
オータニはマキタやムロイの間で
ずいぶん僕を助けてくれたように思う。
今となって思えば、の話だけれど。
オータニのような人間が機能する世界には
きっともう戻らない。
