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1:2020.9.24 (18:03)

「君しか知らない話をどうか僕に。」

旅は好きだった。
旅の目的は、何かを見ることではなく、何も見ないことだった。
自分を知っている人間がいないというだけで、
僕の心ははずんだ。

やがて、誰かと旅をすることを覚えた。
それは何かを見る旅だった。
目的を達するための旅だった。
僕は次第に疲弊した。

奥崎の実家に挨拶に行った。
目的は達した。

僕は君のことを知りたいと思った。
雪が降り出した。

君は君しか知らないことをたくさん話した。
僕は、そうやって人を好きになる。

2:2020.9.26 (18:00)

「ことのは。」

僕はマゾヒストではない。
傷ついたことを描いて喜んでいるわけではない。

この手のかんちがいは、
主語のない言語圏(主に関西)では日常的によく起こる。
傷つくというより、恥ずかしい。

なぜ恥ずかしいんだろうと考えると、
世界を自分の視点からだけ見ていたことに気づくから。

自分を見つめることは実はそれほど難しくはない。
人と接していれば自然と自分のことによく気づく。

後は自分に嘘をつくかつかないかの話だけだ。

3:2020.10.4 (14:46)

「昏さ。」

暗い性格の人って、暗い顔したり暗いこと言ったりできないんですよね。

だから本垢では明るく、裏垢では暗く、なんて演じ分けをできてる人は
特に暗い人でも明るい人でもなく、その他大勢の普通の人だと思います。

僕も普通の人なので、普通の人には惹かれません。

暗いこと言ったり、暗い顔したりってどういう意味があるのかと言えば、
甘えでしょう。

甘えられたいんです。
つまり信用されたいんです。

そのために、僕はどうあろうと傷ついてはいられないのです。

4:2020.10.9 (23:11)

「当然。」

今なら、と思うことはたくさんある。
今ならこんな結末にはならなかったはずだ、と。

このメールがこないだ復旧したHDDから出てきた時に、
当時は「なんて冷たいこと言うんだ、僕がノイローゼになってるのに」と
ただ哀しかったことを覚えている。

僕は甘えていただけだったのか、と
気づくのはもっと後の話。

もっと早く気付けよ、って思うでしょう?
自分のことを考えるのって結構難しいですよ。

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