2024.4.1
「かりそめに騙された貴女に。」
マキタの話は17、8の時で、村木の話は20歳くらいだから、月並みだけれど、この頃の1年2年て人生の中でかなり比重が重い。
僕の人生には波乱万丈など何もない。
だからこうした経験と言葉だけが記憶に残る。
ピアノ教室で出会った高校生。音大を目指しており、社交的でちょっと情緒不安定。
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マキタの話は17、8の時で、村木の話は20歳くらいだから、月並みだけれど、この頃の1年2年て人生の中でかなり比重が重い。
僕の人生には波乱万丈など何もない。
だからこうした経験と言葉だけが記憶に残る。
何十年も経てば
段々自分の記憶も信用できなくなってくる。
さっき見つけたこの何の変哲もない公園は、
マンガに描いた公園で間違いない。
なんだろう、嬉しい。
が、嬉しい自分自身に失望する。
正解と不正解しか頭になかった僕を、
きちんと曖昧な現実に引き戻したのはやはり曖昧な現実だ。