「狂気。」

手でコーヒー豆を挽くと
少しだけ、目が覚める気持ちがする。

「汚れた空気。」

僕はもう火をつけるタバコは吸っていない。
吸う人も相当減っただろう。

あのムッとする空気の悪さを思い出すと、
確かに懐かしいより先に、
害だったなとは思う。

だが

空気は清浄になったか。
少しもなっていない。

澱んでいる。
穢れている。

「永久に続く学級会のような世界に。」

期待されることよりも、
期待を裏切る方がよほど恐ろしかった。

「見たくない自分。」

ため息つかないでおくれよ。
見破らないでおくれよ。

苦手だったんだ。

本当は。